自分達が長年掘り下げてきた大好きなアンティーク品や心に残った宝物たちを自由に具現化していくことの一環としてスタートしたプロジェクト『Otter Potter England』。

 

この猫ちゃんポットに関しては、元々The Post Office Shopの路面店があった頃、定期的に開催していたイベントの来客を、お茶でおもてなすために使用した*Tony Woods社製のヴィンテージ・キャットポットがことの始まり。

 

(*1865年創業の英国ストークオントレントの老舗、Wood and Sonsがそのはじまり。同窯が1980年代に買収されたことを機に1982年に新たに設立。1991年に閉鎖となり、現在は生産を終了しています。)

 

 

 

 Vintage Tea Party at The Post Office Shop

お店の商品としても人気でしたが、思いのほかその猫ティーセットがお店のマスコット的な存在にもなってしまい (笑)、ロンドン時代からの友人であり、アンティーク愛好家でもある F-Troupe デザイナーのMickと自分達でブラッシュアップしたオリジナルを制作することになりました。

 


 

 

生産はイギリス陶器の有名どころ、スタッフォードシャーの窯元。

絵付けはウェッジウッドなど数々の陶器メーカーを手掛けた著名ペインター、 Ema Baileyが担当してくれました。

一体一体が手書きのため、すべてが温かみのあるハンドメイドの仕上がりになっています。

 


 

Fun in Catland by Louis Wain

A Cat Alphabet & Picture Book for Little Folk by Louis Wain

デザインのインスピレーションは、自分たちが敬愛する19世紀のイラストレーター、ルイスウェイン。

今では当たり前ですが、動物をまるで人間のように擬人化するキャラクターの描写は当時のルイス・ウェインが先駆者。

ユーモラスで "Quirky”(風変わり) な彼の作品は、英国の黄金時代、ヴィクトリア期のトレンドにもなったそうで、 膨大なネコ作品を残し、ネコ愛に充ちたそんな彼へのオマージュでもあります。

 

The Black Cat Book by Charles Robinson

ちなみにイギリスでは黒猫は幸運を運んでくれるラッキーキャットとして古くから親しまれてきたそうです。

 

このコロナ渦で、しかも海外とのリモート制作になり、時には困難を極めた時期もありましたが、長い期間を経て(その歴史やデザインの考察、構想期間を含めるとまる3年)、第一弾を無事リリースに至りとても満足しています。

 

どこかユーモラスで英国一流の"Quirky” (風変わり) なカワイイを、皆さまのティータイムのお供として一緒に楽しんで頂ければとても幸いです。

 

 

そして、この猫ちゃんたちが先行き不透明なこの世の中の癒しのマスコットになることを願って...

 

→ Otter Potter England