今週のスポットはヴィンテージ・ピンバッジ。
英国で入手したコレクションをメインに何点か紹介します。

 

 


Bitton Park Bowling Club

英国・デヴォン州にあるローンボウルズの有名クラブ、『Bitton Park Bowling Club』(1940年設立) のヴィンテージ・ピンバッジ。ローンボウルズは芝生、もしくは人工芝の上で行われるボーリングの前身競技で、イギリス発祥のスポーツ。数あるブリティッシュピンバッジの中でも、ボーリングクラブのものは、デザインのバリエーションが豊富で、収集したくなるタイプのひとつです。

 

 

写真上左はJUNIOR & IMPERIAL & CONSTITUTIONAL LEAGUE のメンバーシップ・バッジ。1906年にイギリスで発足された、政治に興味を持つ若者(15-25歳) のためのグループ。戦後はより若年層(6-16歳)のためのグループとして1998年まで活動。現在の名称は"Conservative Future"。ユニオンジャックと王冠を施されたデザインが印象的で、旧き良き英国の雰囲気が漂うアイテムです。

 

右隣はイギリスの*A.R.P (略: Air Raid Precautions)のアンティーク・ピンバッジ。
バッジ裏のデートレター(刻印)から何年にどこの会社によって製造されたかわかります。ちなみにこのピンバッジは、1938年にロンドンのJohn Crouchという会社によって製造。*A.R.Pとは戦時の空襲などに備えた防空指導員のことで、警察官などを中心に1924年に設立。

 

"A.R.P" Training, 1940s, UK


Royal Pioneer Corps (1940s)

Royal Pioneer Corps (ロイヤル・パイオニア兵団)のヴィンテージバッジ。
主に建設勤務に従事するイギリスの兵団組織。もとは陸軍の一部隊で、正式に名称が記せられたのは1762年。第二次世界大戦中は一時"パイオニア兵団"となり、戦後はその功績が讃えられ、再び "ロイヤル・パイオニア兵団”となりました。紋章のデザインから推測すると1939-1945年頃のものと思われます。(従来の型は2対の斧がついているが、このバージョンは斧と銃になっている)

 


Left / 1938 Royal Masonic School for Boys     Right / Provincial Lodge of Sussex (Freemason)

写真左は、1857年にロンドンで設立されたフリーメーソンの学校(男子校)のピンバッジ。1935年の刻印が示されています。"Steward"のバッジが付いてるので、学校内で何かの要職に付いていた人のものかと思われます。隣は英国・サセックス州のフリーメーソンロッジのバッジ。よくみるとメーソンのシンボルであるフクロウがデザインされています。

 


右隣りは1977年に行われた “シルバージュビリー” (エリザベス女王の戴冠25周年)を記念してつくられたEnglish Bowling Association(EBA)のピンバッジ。

デザインとしても、もちろん素敵なものが多いブリティッシュ・ピンバッジですが、ひとつひとつのバッジが持つ歴史や背景、ストーリーにもとても興味深いものが。。。機会があればまた紹介していきます!

 

The Queen, 1977 silver jubilee celebrations